赤水・赤錆とは?

赤水・赤錆とは?

赤水・赤錆の発生メカニズム

水道管に鉄管が用いられている場合、鉄が酸化し錆が発生します。正確には、大気中や水中の酸素の作用で金属の表面に赤茶色の酸化第二鉄ができます。それが「赤錆」と呼ばれるもので、名前の通り、赤色の塊になっています。

また、その錆が水を赤く染めて出てくる現象を「赤水」といいます。赤錆は通常の黒錆と違い、非常にもろい錆です。そのため、水に溶け込みやすく、進行が早いのが特徴です。

鉄管の中に多くの赤錆が発生している場合、全く水が流れていない状態から急に水を流すと鉄管の内側に発生している赤錆のうち表面のやわらかい部分が水とともに大量に流れ出し、赤水になります。これは、極端に水を流したので大量に出てきて赤色に見えるわけですが、普段、水道水が透明に見えたとしても内部に赤サビが発生している場合は少しずつ水道水の中に溶け出してきています。

赤水・赤錆の発生メカニズム

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水道管が錆びる理由

水道管の内部は常に水道水で満たされています。そして水道管の材質は鉄です。従って鉄にとっては非常にサビやすい環境になっています。

水道管が鉄でできている以上、サビる事は仕方のない事です。特に水道水の中に含まれている塩素(カルキ)は強力な酸化剤として鉄をサビさせます。水道水は殺菌及び雑菌の繁殖を抑えるために塩素を混入する必要があります。しかしこの塩素のせいで水道管のサビはどんどん進行してしまいます

水道管が錆びる理由

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水道管が錆びることによる影響

水道管(鉄)が少しづつ赤錆に変化していき、もろくなって水に流れて減っていく事で水道管の管の壁が薄くなっていきます。そして、この赤錆の進行が管の外側まで達した時、内部の水が外に漏れ出す「漏水」を引き起こされます。

また水に流されずに固まってどんどん大きく成長していく赤錆もあります。これは「錆コブ」といわれる現象です。この錆コブが大きくなりすぎて配管内部を狭くしてしまう事があります。これが「詰まり」や「出がわるくなってきた」の原因の一つになります。

そして、もう改善の余地がないほどに赤サビが進行してしまうと、宅内の水道管を取り替える大掛かりな工事が必要となり、高額な費用が必要です。

水道管が錆びることによる影響

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赤サビによる被害

赤錆は非常にもろく、また水に溶けやすい性質から、水道水に溶け出してきます。特に赤錆がヒドイ場合などは目に見えるのですが、普段、水道水に溶け込んでいる赤錆は目で見ることができません。

通常、赤錆が水道水中に溶け出している場合、水がまずくなったり(味覚)、異臭がしたり(臭覚)して、赤錆の存在に気付く場合もあります。しかし、大半の人が状態がひどく悪化するまで気付かないのが現実です。

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鉄分の過剰摂取による問題

赤錆は「酸化水酸化鉄」、すなわち「鉄」が主成分です。もし赤錆が溶解した水を体内に取り込んだ場合、人体にとってこの赤錆は単なる「鉄分」として捉える事ができます。鉄分は全身への酸素の運搬を担うといった面では生命の維持にかかわる非常に重要な要素です。

しかし、鉄分は摂取すればするほど良いかと言うとそうではありません。多くのミネラル同様に、鉄も過剰に摂取すると弊害が起きます。その代表的な例が鉄の過剰摂取によって引き起こされる「鉄過剰症」です。これは、鉄分を必要以上に長期間摂取する事によって引き起こされます。

鉄は、血液中に必要な分はヘモグロビンの中に含まれています。そして余剰分を肝臓を主とした各臓器に貯蔵しています。しかし過剰に鉄を摂取すると、肝臓への負担が増えてしまいます。過剰に貯蔵された鉄は肝臓機能の低下を招き、しばしば肝硬変を招く上、肝細胞の癌化を促してしまう事があります。また内分泌系機能にも影響を与え、糖尿病を合併するケースもあります。また、皮膚に対しては色素沈着として症状を発する場合があります。

このように人体になくてはならない鉄も、過剰に摂取すると恐ろしい影響を与える事があります。特にアルコールを摂取する方は鉄過剰症から肝硬変を引き起こしやすいため注意が必要です。

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赤水・赤錆簡易チェック

以下のチェック項目で、一つでも該当したら赤錆が発生している可能性が高いです。

水がまずくなった。鉄の味がする。 洗濯物に赤(オレンジ)色が付く。 洗面器や大便器などに水跡が付く。 水の流れが悪くなった。 漏水が起きた。 製品製造で水を利用する際、品質の問題が生じる。

赤水・赤錆簡易チェック

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